住まいの教科書_その3 間取りのこと

NCJ住まいの教科書03 見れば見るほど面白い!間取りのこと

間取りとは住宅の部屋の配置のこと。
注文住宅でもっともワクワクするのが間取りを考える時間かもしれません。
「でも、どうやって考えたらいいの?」という人のために間取りの基本的なことをご紹介します。

あなたの間取りに対する優先ポイントは?

間取りは敷地条件、家族構成やライフスタイルなどによって異なります。また、住まいに対する考え方も千差万別。そこで、住まいに必要な基本的なスペースと、家族にとってのこだわりポイントを整理しておくといいでしょう。

住まいに必要となる基本的なスペースと
こだわりポイントを考えよう!

リビング・ダイニング

家族のくつろぎのスペースで、コミュニケーションの中心的なエリア。
お客さまをもてなすスペースでもあり、住まいの中で最も居心地のよい場所にしたいもの。
なるべく日当たりの良い場所に配置して、そこから各部屋につながる間取りにするのがおすすめです。吹き抜けにしておくと明るく開放感があるほか、家族のスペースと個人のスペースをゆるやかにつないでくれます。

浴室・脱衣室・洗面

浴室と脱衣室・洗面室はセットで考えましょう。
洗濯機は脱衣所に置くことが多いですが、洗濯物を干す場所までの距離や動線も整理することが必要です。2階に配置して、バルコニーに隣接させると、最短の洗濯動線になります。
また、最近は室内干し派も多く、ランドリースペースを併設するパターンも人気です。

キッチン

家族によってさまざまな考え方があるキッチン。共働きで夫婦や家族など複数人で調理する機会が多い人や、料理をしているときも小さな子どもの様子を見守りたい人におすすめなのが対面型のキッチン。通り抜けできる仕様ならさらに便利です。
反対に、ダイニングのスペースを大きく取りたい人には壁づけキッチンも◎。意匠性に優れたキッチンやレンジフード、タイルを貼ったりすることで魅せるキッチン空間にすることも可能です。

廊下・階段

空間をつなぐ通路としての役割。特に階段の位置は家の間取りに大きな影響を与えます。
近頃は、玄関から廊下を通って階段に直結するような間取りではなくリビング階段が人気。子どもが2階に上がる際に必ずリビングを通るため、家族のコミュニケーションがとりやすくなります。
階段下にできる空間をどう使うかもポイント。収納やトイレなどに有効に使いたいものですね。

収納

収納は容量だけでなく必要な場所に必要な収納スペースがあることが大切。寝室にクローゼット、キッチンにパントリー、玄関にシューズクローク、洗面所にリネン庫など、用途に合わせた収納がいいですね。掃除機など日常的に使う家電の収納場所も考えておきましょう。

玄関

家の顔ともいえる玄関。生活空間が丸見えにならないか、広さや明るさはどうかなどにこだわりたいですね。また収納にも気を配りたいものです。玄関に持ち込まれるものは靴以外にもスポーツやレジャー、ベビーカー、掃除道具など意外にたくさんあります。シューズクロークや土間スペースを作ると重宝しそうです。

その他

【個人の部屋】
寝室は和室にするか洋室にするか…寝具のカタチで収納の取り方も変わります。
寝室の一部に趣味コーナーを設けるなど遊び心のある間取りも◎。子ども部屋は将来を考えて、アレンジが可能な自由度の高いものにしておくといいでしょう。また、最近はリビングで勉強する家庭が増えているので、「子ども部屋=寝る部屋」の広さでも十分。子どもの引きこもりリスクを減らしましょう。
【ゆとりのスペース】
好きなことに没頭できるこだわりスペースを作るのも注文住宅ならではの楽しみ方。
リビングに隣接した畳コーナーや小さなワークスペース、書斎、家事室、フリースペースなどほしい部屋があれば考えてみましょう。

間取りを見てみよう!

一例として間取りの各部分を見てみましょう。この間取りの特徴はリビングが家の真ん中にあること。16.6畳と広く、大きな吹き抜けを設けているため、空間に広がりが感じられるとともに、2階とのさりげないつながりにもなっています。
4.5畳の和室はキッチンから目が届き、子どものプレイルームとしても機能。予備室としても使えます。2階は、7畳の主寝室とコンパクトな洋室を2つ設け、子ども部屋として使えるように。リビング階段や吹き抜け、バルコニーが開放感いっぱいです。吹き抜けに面した2階のホールを広めにとり、プロジェクターを設置することで吹き抜けシアターに早変わり。
こんな遊び心溢れるアイデアも参考にしたいですね。また、間取りを見るときは部屋数だけでなく、収納スペースや家事動線もチェックしたいもの。例では青いスペースが収納部分になります。洗面室とキッチンがつながった家事動線なども忙しいママにはおすすめの間取り。同時に暮らしをイメージするために、ダイニングテーブルやテレビ、ベッドなどの位置もシミュレーションしてみるといいですね。